関節痛

関節は、骨と骨のつなぎ目にあたる部分で身体を動かす重要な組織です。関節に問題が生じると、炎症を起こし、関節炎が起こると関節痛を感じますが、関節の痛みが起こる原因は、スポーツなどで靭帯や半月板などを傷めたときや、関節リウマチ、感染性関節炎、痛風発作、インフルエンザなどの病気、けが、アレルギー、代謝異常などによるものなどさまざまです。

関節の痛みには、刺激を加えなくても痛む自発痛、押すと痛む圧痛、動かすと痛む運動痛があります。さらに、1カ所の関節が痛む単発性と、複数カ所が痛む多発性分けられ、これが診断するうえで大きなヒントになります。

■1カ所だけ痛む場合/(急性)痛風、外傷・けが、感染 (慢性)変形性関節症
■複数カ所が痛む場合/(急性)細菌やウイルス感染、初期の関節リウマチ (慢性)内分泌疾患、関節リウマチなどの膠原病

「関節痛」に関連する病気のリストはこちらをご覧ください。▶

代表的な関節痛の病気

膠原病

膠原病とは、皮膚や内臓の結合組織、血管が炎症・変性を起こし、さまざまな臓器に炎症を起こす病気の総称です。
症状は病気により差がありますが、発熱、体重減少、関節や皮膚・循環器・肺・腎臓の症状、貧血など共通した症状を起こします。

痛風

体内で尿酸が過剰になり、関節にたまって結晶化し、炎症を引き起こし、腫れや痛みを生じる病気。症状としては足の親指が突然激しく痛みだすのが特徴。高尿酸血症の状態を放置してしまうと、関節の激痛を繰り返し引き起こし、体の至る所に結節ができ、腎臓にも悪い影響を及ぼす病気です。

関節リウマチ

関節リウマチとは、関節が炎症を起こし、軟骨や骨が破壊されて関節の機能が損なわれ、放っておくと関節が変形してしまう病気です。
腫れや激しい痛みを伴い、関節を動かさなくても痛みが生じるのが、他の関節の病気と異なる点です。
手足の関節で起こりやすく、左右の関節で同時に症状が生じやすいことも特徴です。
その他にも発熱や疲れやすい、食欲がないなどの全身症状が生じ、関節の炎症が肺や血管など全身に広がることもあります。

変形性関節症

関節痛の代表といえるのが、変形性関節症です。
変形性関節症とは、関節の間にある軟骨が擦り減ったことで滑らかに動かなくなり、関節の骨などが摩擦を起こして炎症を起こし、水がたまったりする症状のことです。
最初は動いたときや、立ち上がったときに痛みを感じる程度なので、見過ごされることが多いですが、進行すると階段の昇り降りが難しくなるなど、生活に支障が出てくることもあります。
特に起こりやすいのは、背骨、股関節、膝の関節などですが、首や手、肩などの関節も変形性関節症が起こることもあります。

骨肉腫

骨肉腫は代表的な骨の悪性腫瘍す。※骨や筋肉・脂肪・神経・血管などに発生した悪性腫瘍を「肉腫」といいます。
若い人に多く発生しますが、発症頻度は、人口50万人あたり1人とまれな病気です。
腫瘍の増殖が盛んで、肺など他の部位へ転移しやすいので、早期発見が望まれます。

関節痛を伴う主な病気

膠原病
・全身性エリテマトーデス ・多発性筋炎 ・皮膚筋炎 ・強皮症 ・結節性多発動脈炎 
・顕微鏡的多発血管炎 ・アレルギー性肉芽腫性血管炎 ・混合性結合組織病  ・関節リウマチ
・シェーグレン症候群 ・リウマチ熱
その他の病気
・痛風 ・変形性関節症 ・足関節滑液包炎 ・ペルテス病  ・骨肉腫 ・化膿性関節炎

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