運動が花粉症の予防に効果があることをご存じですか?

春はウキウキと楽しい気分になる季節。しかし花粉症の方にとってはスギやヒノキなどの花粉が飛散するつらいシーズンでもあり、かえって気分が重くなりますね。
そうなると、なるべく外出を控えて、自宅で空気清浄機をつけてリラックス・・・と考えがちです。
しかし、巣ごもり生活がかえってストレスとなり、花粉症が悪化することにもなりかねません。
そのうえ、なんと運動が花粉症の予防に効果があることをご存じでしたか?

今回は、運動がなぜ花粉症の予防になるか、そして花粉症の時期にアウトドアで運動するときに注意したいポイントをご紹介します。

運動不足は、免疫力低下につながる!

花粉症はアレルギー性鼻炎のひとつで、鼻から吸い込まれた花粉が鼻粘膜でアレルギー反応を起すことで、くしゃみ・鼻水・鼻づまりの症状が現われます。さらには目や喉のかゆみ、結膜の充血、涙が止まらないといった症状もあり、眠気、めまい、頭痛、倦怠感、集中力の低下、イライラ感なども認められます。

花粉症の直接的な要因は、花粉の増加や、ハウスダストなどによるアレルギーですが、生活習慣や食生活の乱れ、そして運動不足など、さまざまな原因が花粉症の悪化につながるとも考えられています。。

花粉症悪化の原因
・ストレスによる自律神経の乱れ
・添加物の多い食事、飲酒、喫煙
・運動不足による免疫力低下

睡眠を良くとること、規則正しい生活習慣を保つことは、正常な免疫機能を保つために大切です。
またお酒の飲みすぎに気をつけることと、喫煙者はタバコを控えることも鼻の粘膜を正常に保つために重要です。そして、適度な運動も欠かせません。

1日の活動量を見直そう!

リモートワークや外出を控えたりで、以前と比べて活動量が少なくなっていませんか。
身体を動かさないと、筋肉量が減って低体温を招きます。
免疫細胞は体温が37度の時に活性化するといわれていますので、低体温ほど免疫系のトラブルを引き起こしやすくなります。

運動がもたらす効果

◆自律神経のバランスを整える
有酸素運動は酸素をたくさん取り込むので、副交感神経が活発に働きます。
もちろん身体を動かすので交感神経も働きます。
交感神経と副交感神経が働くことで、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。

◆体温を上げて、免疫細胞が活発に
少し息が上がる程度の運動を続けると、身体が温まります。
体温が上昇することで免疫細胞の活動が活性化し、花粉症の緩和に効果があります。

◆ストレス解消効果も!
さらにアウトドアで身体を動かし自然に触れることで、よりストレス解消も期待できます。

早朝ウォーキングがおすすめ!

朝は花粉の飛散量が少ないので、30分〜1時間程度ウォーキングなどで身体を動かしてみましょう!鼻づまりが軽減し、頭もすっきりします。

花粉症の時期に、アウトドアで運動するときに注意したいポイント

●表面がすべすべした服を選んで!
花粉が飛散している時の外出には、なるべく表面がすべすべした綿かポリエステルなどの化学繊維のものを選びましょう。服についた花粉を吸い込む量を減らすことができます。

●運動する時間は早朝がおすすめ!
たとえばスギ花粉なら、都市部では10時くらいから飛散量が徐々に増えていきます。アウトドアで運動するなら朝早く起きて出かけることをおすすめします。

●手洗い、うがい、洗顔を忘れずに!
・手洗いといえば新型コロナウイルス感染症予防の基本で、すっかり定着していますが、 花粉症にも効果があります。花粉を洗い流すことで鼻水やくしゃみなどの症状を和らげることができます。

・うがいは、のどに流れた花粉を除去するのに効果がありますので、外出から帰ったら必ずうがいをしましょう。

・花粉が人間に付着しやすいのは表面に出ている頭と顔です。外出から帰ってきたら洗顔して花粉を落とすようにしましょう。

●もちろん、マスクも忘れずに!
マスクは、今や日常的に必須のアイテムですが、人との距離を取って運動をするときはしなくてもよいと言われています。しかし、花粉の飛散の多いときに吸い込む量を約3分の1から6分の1に減らし、鼻の症状を少なくする効果が期待されているので、花粉症の方は運動時も必ず着用しましよう。ただし、マスクをしていても完全防備にはならないので、過大な信用は禁物です。