尿の色がおかしい

腎臓は、老廃物や余分な水分を排出することで、身体を健康に保っています。
腎臓で取り除かれた老廃物や毒素、余分な水分などは、尿として体外に排泄されます。
尿を作ることは、腎臓の大切な仕事ですが、この機能が低下すると、体中に老廃物や毒素が蓄積してしまいます。つまり、尿の色や量などによって、全身の状態を知ることができるのです。

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尿の色がおかしい

健康な人の尿の色は、淡黄色から淡黄褐色ですが、体調によって色は変化します。
運動で汗をたくさんかいた時や、朝起きたときなどは、尿の色が少し濃くなります。
あまり汗をかいていない場合や、水分をたくさん摂取した時は、尿の色が淡くなります。
また尿の色は、食事、飲んでいる薬によっても変わりますが、病気が潜んでいることもあります。

尿が赤い

尿が赤褐色、いわゆる血尿なら、赤血球が尿のなかに混在していると考えられます。血尿は腎臓や尿管、膀胱の病気などで起こります。
腎臓などに異常が無いのに真っ赤な尿が数時間、時には数日間続くことがあります。比較的若年層に多く起こりますが、この原因不明の症状を特発性腎出血といいます。
しかし、血尿以外なんの症状が無くても安心はできません。腎がんや膀胱がんなどは初期症状が血尿だけだったという場合もあります。血尿は1、2回ででなくなることもあるのでつい軽く考えがちですが、早期発見のためには血尿が1回でも出たら医療機関で検査を受けましょう。

尿が黄褐色~茶褐色

病気ではなくても、黄色っぽ尿がでることはありますが、黄疸が起こると色が濃くなり、黄褐色から茶褐色に変化します。こうした場合、肝臓や胆管などの病気が疑われます。

にごりや、におい、泡立ちなども観察を

尿がにごっているなら腎臓や膀胱の病気の可能性があります。
尿にうみが混じっていれる場合は淋病、尿道炎などが疑われます。
尿が甘ずっぱくにおうようなら糖尿病かもしれません。
また、尿が泡立っているときは、糸球体腎炎や腎硬化症などにより腎尿細管に障害が出て、たんぱく質が尿に漏れ出している可能性があります。
こうした症状がある場合は、病院で検査してもらいましょう。