尿の量がおかしい
腎臓は、老廃物や余分な水分を排出することで、身体を健康に保っています。
腎臓で取り除かれた老廃物や毒素、余分な水分などは、尿として体外に排泄されます。
尿を作ることは、腎臓の大切な仕事ですが、この機能が低下すると、体中に老廃物や毒素が蓄積してしまいます。つまり、尿の色や量などによって、全身の状態を知ることができるのです。
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尿の量が多い場合と、少ない場合
多尿
多尿とは、1日の尿量が3L以上に増えた状態をいいます。
水分を多量に飲んでいないのに多尿になっている場合は、尿崩症が疑われます。尿崩症とは、尿の量を調節するホルモン合成・分泌の障害により、腎臓での水の再吸収が低下して、尿量が著しく増加する疾患です。
また、糖尿病などの内分泌疾患も原因として疑われます。
乏尿・無尿・尿閉
1日の尿量が400ml以下になることを、乏尿といいます。
乏尿は、膀胱内への尿の排泄量が減少している状態を現しています。
さらに1日の尿量が100ml以下と極端に少なくなった場合を無尿といいます。
無尿は、乏尿がさらに進んだ状態です。
なお、尿道の閉塞などで尿が膀胱から排泄できない場合を尿閉と呼び、無尿とは区別します。
乏尿・無尿は腎機能の急激な低下をきたした急性腎不全に特有の症状です。
急性腎不全は危険な疾患なので乏尿・無尿かなと思ったら、すぐに医療機関を受診してください
にごりや、におい、泡立ちなども観察を
尿がにごっているなら腎臓や膀胱の病気の可能性があります。
尿にうみが混じっていれる場合は淋病、尿道炎などが疑われます。
尿が甘ずっぱくにおうようなら糖尿病かもしれません。
また、尿が泡立っているときは、糸球体腎炎や腎硬化症などにより腎尿細管に障害が出て、たんぱく質が尿に漏れ出している可能性があります。
こうした症状がある場合は、病院で検査してもらいましょう。