寒くなるこれからの季節、気を付けてほしいコロナ以外の感染症

初冬のこの時期から気をつけたい感染症について、その傾向と対策を見ていきましょう。
「新型コロナウイルス感染症」は全国的に新規感染者数は減少傾向で、10月26日の政府発表で人口の70.1%がワクチン2回接種完了と接種率も高くなっています。しかし、接種したから感染しない、感染させないというわけではありません。
これから寒い季節を迎えると“第6波の感染拡大”が起きる可能性もあると専門家が注意喚起しています。
うがい、手洗い、三密を避けるといった基本的な感染症対策を引き続き徹底し、また人が集まる室内では換気を心がけるなどけっして油断しないようにしましょう。

インフルエンザ

昨年の冬から今年にかけては、コロナ対策でマスク着用や手洗いなどが徹底されインフルエンザ患者が激減しました。
しかし激減したことで集団免疫が形成されていないため、2021~2022年のシーズンは大きな流行が起こる可能性もあると予測され、日本感染症学会は、インフルエンザワクチンの積極的な接種を推奨しています。
予防接種を受けてから抗体ができるまで約2週間かかり、効果は約5か月間持続します。ワクチン接種可能な方は流行前に早めに接種することをおすすめします。

ウイルス性胃腸炎(ノロウイルスなど)

ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルスによる感染性胃腸炎は、嘔吐や下痢が突然始まる「お腹の風邪」とも呼ばれ、冬期に流行する感染症です。
主な感染経路は、手指や生鮮食料品などを介して口から感染します。
治療法は、吐き気止めや整腸剤などの薬を使用する対症療法が主です。
感染予防対策としては、流水と石けんでの丁寧な手洗いが必須です。

RSウイルス

秋から冬、乳幼児に多く発症し、1歳までに70%、2歳までにほぼ100%がかかると言われているのがRSウイルス感染症です。
ほとんど軽症の場合が多いのですが、生後数週間~数か月に初めて感染すると、肺炎などを併発して呼吸困難になり、重症化することがあります。
風邪をひいた家族からうつったり、保育所などの施設での流行も起こりやすいので注意が必要です。